ガザ・エジプト境界、交渉焦点に イスラエル、軍の駐留を要求
2024/08/21/18:20
【カイロ共同】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉で、イスラエル軍が掌握したガザ・エジプト境界地帯の管理が焦点の一つになっている。軍のガザ完全撤収を求めるイスラム組織ハマスに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は境界地帯や主要道路への駐留継続を要求。週内に仲介国エジプトで開かれる高官協議の中心議題となる見通しだ。
ブリンケン米国務長官は20日、訪問先のカタールで「撤収の日程や場所は明確だ」と記者団に強調したが、詳細への言及は避けた。米国は合意を急いでいるが、イスラエルとハマスの駆け引きが続いているのが実情だ。
境界地帯は全長約14キロで「フィラデルフィ回廊」と呼ばれる。イスラエルとエジプトが1979年に結んだ平和条約を受け、緩衝地帯の役割を担った。軍の駐留は条約違反との指摘があり、エジプトも反対している。
5月に軍が掌握するまで境界のガザ側はハマスが管理していた。地下に多数のトンネルがあり、エジプト側から武器密輸に使われたとされる。