埼玉新聞

 

朝比奈秋さん「書き続けます」 芥川、直木賞の贈呈式

  •  贈呈式を終え、記念写真に納まる(右から)芥川賞の朝比奈秋さん、松永K三蔵さん、直木賞の一穂ミチさん=23日午後、東京都内

     贈呈式を終え、記念写真に納まる(右から)芥川賞の朝比奈秋さん、松永K三蔵さん、直木賞の一穂ミチさん=23日午後、東京都内

  •  贈呈式を終え、記念写真に納まる(右から)芥川賞の朝比奈秋さん、松永K三蔵さん、直木賞の一穂ミチさん=23日午後、東京都内

 第171回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が23日、東京都内で開かれ、「サンショウウオの四十九日」の朝比奈秋さん(43)と「バリ山行」の松永K三蔵さん(44)に芥川賞が、「ツミデミック」の一穂ミチさん(46)に直木賞が、それぞれ贈られた。

 医師として働く中で突然物語を思いつくようになったという朝比奈さんは、「あらがえない物語の力に自分の人生が迷い込んで、社会的なものをほとんど失った。でも同時に深いところで物語に癒やされている。何であれ、書き続けていきます」と決意を込めた。

 松永さんは、大学の文学部を志していた時期に父から「芥川賞を取っても食べていけないぞ」と諭されたエピソードを披露。「そんな大それたことは考えていなかったので驚いたが、私が芥川賞を取ると最初に夢想したのは父でした」と振り返り、感謝をにじませた。

 一穂さんは小学生の時に遊んだゲーム「ドラゴンクエスト3」で敵が言う「なにゆえ もがき いきるのか?」とのせりふに衝撃を受けたと述懐した。

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