水道料金を3割超値上げ 来年4月から、戸田市 条例改正案を提出、可決されれば28年ぶり 「現行水準では安定した事業経営困難」
2024/08/25/08:52
戸田市は来年度から、現在の水道料金と、新たにメーターを設置する際の分担金などを引き上げる方針を明らかにした。関連する条例改正案を27日開会予定の市議会9月定例会に提案する。同市の水道料金は消費税改定分の転嫁を除き1996年4月の改定以降、据え置かれており、可決されれば、28年ぶりの値上げとなる。
市上下水道事業経営審議会から提出された答申に基づく値上げ。将来的な人口動向や宅地面積の縮小に伴う分担金収入の減少が見込まれることや、県水の受水単価引き上げが予定されていること、施設更新に多額の費用が必要となることなど、現行の料金水準では赤字増加が予測されることを踏まえた措置という。
水道料金の平均改定率は33・66%の増。一般家庭(2人)で現行料金が3234円(水道口径20ミリ、水量30立方メートル、2カ月分)の場合、改定後は4301円(32・99%増)となる見込みという。水道メーターを新設する分担金(負担金)は全ての口径で現行の17万6千円から25万3千円(43・75%増)となる。
21日に会見した菅原文仁市長は「現行の料金水準では安定した事業経営が困難。今回の水道料金改定は将来にわたり健全な水道事業経営および、安全で強靭(きょうじん)な水道施設を維持するために必要不可欠」と述べ、理解を呼びかけた。