文部科学省が、大学病院や医学部で働く医師らの研究環境を改善するため、研究時間の確保や業務負担の軽減に取り組む大学に補助金を支給する制度を設けることが27日、関係者への取材で分かった。診療と研究の両立が必要な医師が、研究に時間を割けるよう大学に促すことで、革新的な治療法や新薬の開発を後押しする狙いがある。
大学病院の医師は研究時間の確保が困難な上、4月に始まった残業時間に上限制限を設ける「医師の働き方改革」で、より厳しくなる恐れもある。医学分野の研究は国際競争力の低下が懸念されており、情報科学など他分野との連携強化も含め研究活動を一体的に支援する制度を整える。