福井県美浜町沖で2023年3月に遊漁船同士が衝突して釣り客3人が死傷した事故で、運輸安全委員会は29日、双方の船長が見張りを適切にしなかったため、接近に気付かず衝突したとする調査報告書を公表した。
報告書によると、事故は23年3月15日、福井県美浜町の早瀬漁港北側の海域で発生。「新漁丸」(9・1トン)の船長は、同業者との携帯電話での通話に意識を向け、針路目標がある左方向を見ながら航行していた。「Sea Bravo(シーブラボー)」(4・8トン)の船長は、前方に支障となる船舶はいないと思い込み、船首が浮いて死角が生じた状態のまま航行した。