埼玉新聞

 

【東京ウオッチ】1万年の時を超え、生まれる出会い―東京国立博物館で内藤礼さん展覧会 いまのTokyoをつかむイベント情報(31日~9月8日)

  •  内藤礼「母型」(2024年 水、ガラス瓶)の展示風景。窓から博物館の庭が見える(撮影:畠山直哉)(提供写真)

     内藤礼「母型」(2024年 水、ガラス瓶)の展示風景。窓から博物館の庭が見える(撮影:畠山直哉)(提供写真)

  •  「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」の第2会場である、本館特別5室。閉じていたよろい戸(左上)が開放され、自然光が差し込む(撮影:畠山直哉)(提供写真)

     「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」の第2会場である、本館特別5室。閉じていたよろい戸(左上)が開放され、自然光が差し込む(撮影:畠山直哉)(提供写真)

  •  塩をテーマにした新フレグランス「ル セルドゥ イッセイ」(撮影:金谷龍之介)(提供写真)

     塩をテーマにした新フレグランス「ル セルドゥ イッセイ」(撮影:金谷龍之介)(提供写真)

  •  イベント「ディオール プレステージ ローズ ガーデンフローラル サイエンスの秘密」のイメージ写真(提供:パルファン・クリスチャン・ディオール TEL 03―3239―0618)(提供写真)

     イベント「ディオール プレステージ ローズ ガーデンフローラル サイエンスの秘密」のイメージ写真(提供:パルファン・クリスチャン・ディオール TEL 03―3239―0618)(提供写真)

  •  ホテルニューオータニで行われる「栗とぶどう スイーツフェア」のイメージ写真(提供写真)

     ホテルニューオータニで行われる「栗とぶどう スイーツフェア」のイメージ写真(提供写真)

  •  内藤礼「母型」(2024年 水、ガラス瓶)の展示風景。窓から博物館の庭が見える(撮影:畠山直哉)(提供写真)
  •  「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」の第2会場である、本館特別5室。閉じていたよろい戸(左上)が開放され、自然光が差し込む(撮影:畠山直哉)(提供写真)
  •  塩をテーマにした新フレグランス「ル セルドゥ イッセイ」(撮影:金谷龍之介)(提供写真)
  •  イベント「ディオール プレステージ ローズ ガーデンフローラル サイエンスの秘密」のイメージ写真(提供:パルファン・クリスチャン・ディオール TEL 03―3239―0618)(提供写真)
  •  ホテルニューオータニで行われる「栗とぶどう スイーツフェア」のイメージ写真(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【31日(土)】

 ▽「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」(~9月23日、事前予約制、台東区・東京国立博物館)

 国内外で活躍する美術家の内藤礼さんが約150年の歴史を持つ東京国立博物館の建築と収蔵品に向き合った展覧会が、上野で開催されている。

 広島県出身で東京を拠点に活動。見過ごしがちな身の回りの現象を「根源的な生の光景」として繊細な造形で表現した空間作品などで知られる。

 内藤さんは東博の収蔵品の中に自らの創造と重なる要素を見いだしたという。収蔵品約12万件の中から縄文時代の土製品などを選び、新作を含む自身の作品と合わせて約100点を展示した。

 鑑賞者は、平成館の企画展示室を始点に、本館の特別5室と1階ラウンジの3カ所を回遊し、建物全体を体感できる。

 長く閉じていたよろい戸が開放され、自然光が差し込む特別5室の展示風景は注目だ。ガラスケース内の重要文化財「足形付土製品」(縄文時代後期)からは、はるか昔に生きた人々の痕跡を感じることができる。1万年の時を超えて現存する“もの”との出合いにより、自ら持ち続ける生死への問いを「深く感じ、考えることができた」と内藤さんは語った。

 壁面には柔らかな色彩の絵画連作「color beginning/breath」が並ぶ。細い糸に結び付けられ天井から下がるガラスビーズは、設営段階で発想した空間作品となっている。

 東博の上席研究員、鬼頭智美さんは「今を生きる私たちと過去に生きた人々はつながっている。天候で変化する窓からの光や鑑賞者の気持ちによって作品の見え方は違ってくる。自由な発想で内藤さんが表す生と死を感じてほしい」と話した。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【31日(土)】

 ▽「ISSEY MIYAKE LE SEL D’ISSEY:Imagination of Salt展」(~9月8日、港区・21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3、入場無料)

 日本のブランド「イッセイミヤケ」が、塩をテーマにした新フレグランス「ル セルドゥ イッセイ」の発売を記念して、六本木で展覧会を開催している。

 30年前に発売の「水」を表現した「ロードゥ イッセイ プールオム」が知られるが、三宅一生さんが生前、自然の本質的な成分として「塩」を選び新作が開発された。

 ギャラリー屋内ではアーティストの吉岡徳仁さんがデザインした彫刻的なフォルムのボトルを展示。吉岡さんは「三宅さんからデザインの依頼を直接受けた時、光が差し込むイメージが湧き、それを表現した」と言う。

 特別に鑑賞できる映像も上映している。英国を拠点に活動する映像監督で写真家のマーカス・トムリンソンさんが、音響の振動を視覚化する技術を使い、音波が模様をつくる現象を撮影。塩の結晶やかけらを神秘的に描いた。吉岡さんや香りを手がけたフランスの調香師カンタン・ビシュさんのインタビュー映像も。

 屋外では吉岡さんによるミストのインスタレーションを披露。ビシュさんがにおいのない塩から海と大地を発想して創りだした香りが広がり、躍動的な世界観を体感できる。吉岡さんは「日本には塩で身を清めるなどの風習がある。人間にとって重要なエレメントだと感じてほしい」と話した。

 ▽「ディオール プレステージ ローズ ガーデンフローラル サイエンスの秘密」(~9月9日、港区・ヒルズハウス 麻布台)

 スキンケアのための化粧品シリーズとして知られる「ディオール プレステージ」。シリーズのアイコン美容液「ユイル ド ローズセラム」のリニューアルを記念した体験型イベントが、麻布台ヒルズで開催される。

 ディオールのスキンケア化粧品のために開発されたバラ―グランヴィルローズがテーマとなる。クリスチャン・ディオールが幼少期を過ごしたフランス北西部ノルマンディー地方にある、グランヴィルローズが咲く「ディオール ガーデン」を会場吹き抜けの大階段に再現。ショッピングを楽しめるブティックや、スキンケア効果を最新研究から学べるラウンジなども用意される。ローズの香りに包まれる優雅なひとときを過ごしたい。

 【1日(日)】

 ▽「栗とぶどう スイーツフェア」(~11月30日、千代田区)

 栗とぶどうを使ったスイーツを楽しめるフェアが、紀尾井町のホテルニューオータニ東京で行われる。 

 注目は、厳選された国産ぶどう2種をぜいたくに使用したケーキ。同ホテルの秋の風物詩である「スーパーモンブラン」も。生地にも栗を使った味わいが楽しめる。

 秋ならではの味覚が堪能できるスイーツビュッフェも用意される。幕張と大阪のホテルニューオータニでも開催予定。

 【8日(日)】

 ▽「第51回輝く会『ART×Craftsmanship×Cuisine アート、工芸、食を通して能登を支援!』」(15時半、事前予約制、千代田区・フォーシーズンズホテル大手町)

 能登半島地震の被災地を支援するためのチャリティーイベントが、大手町で行われる。

 アーティストMICO MAIさんの企画で、トークショーとオークションで構成。能登の文化工芸、食、精神を体感できる。イベント利益は輪島の工芸復興支援として寄付される。

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