農林水産省は29日、中長期的な農業施策の方向性を示す「食料・農業・農村基本計画」の改定に向け、農業関係者や有識者で構成する審議会の専門家会合を開き、具体策の議論に着手した。食料安全保障を強化する内容を盛り込み、来年3月の閣議決定を目指す。
農業生産力を輸出拡大で維持することや、人口減に対応した農業の持続的な発展が主要テーマとなる。食料自給率では十分に食料安全保障の状況を把握できないとして、多くを輸入に頼る肥料や飼料などの資材を念頭に、新たな指標を設けるかどうかも議論する。
坂本農相は「今後5年間の方向性を示す極めて重要な計画だ」と話した。