熊谷地方気象台は30日、29日夜に川越市と蓮田市で発生し、被害をもたらした突風の種類について、「竜巻の可能性が高いと判断した」と発表した。強さは風速約35メートルと推定され、日本版改良藤田スケールで6段階のうち一番下のJEF0に該当するという。

■「ドーン」ごう音近隣住民に恐怖

　29日夜、突風の被害に遭った蓮田市閏戸地域。竜巻の可能性が高いとされる突風は、同市馬込から閏戸に地域にかけ発生したとみられる。近隣の住民や店舗の防犯カメラなどによると、国道122号旧道沿いを南から北へ帯状に進んだとされる。

　31日、住民は被害を受けた庭の片付けなど、後始末に追われた。40代女性は庭の片付けに追われながら「ドーンというものすごい音とともに、窓ガラスに雨や石のような物がたたき付けてきた。怖くて窓を開けられなかった」と当時の様子について振り返った。　60代男性は、ごう音とともに自宅の屋根や瓦、スレートが吹き飛んだという。修理したものの屋根の一部はブルーシートでしのいでいる。「しょうがないとしか言いようがない」と嘆いた。