農林水産省が3日発表した7月の農林水産物・食品の輸出額は、前年同月比2・9%減の1143億円だった。水産物の禁輸を続ける中国向けが37・4%減の141億円にとどまったことが大きい。政府は輸出先の転換を支援しているが、減少分を補えていない。
品目別では、中国向けの割合が高かったホタテやナマコが大幅に落ち込んだ。中国向けのホタテはゼロだった。
中国は東京電力福島第1原発の処理水放出に反発し、昨年7月に放射性物質の検査を強化したため、日本産水産物の輸入が停滞した。放出が始まった翌8月には禁輸に踏み切り、輸出額がさらに減少した。