奈良県田原本町の宮古平塚古墳(6世紀前半)から出土した珍しい太鼓形埴輪を見ることができる展示会が、同県橿原市の奈良県立橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。太鼓単体を表現した埴輪は過去に3例確認されているが、完全な形なのは全国初で最古級。町教育委員会の担当者によると、古墳の被葬者像を考える上で重要な発見で、太鼓を打ち鳴らす役職の人や、製作者だった可能性があるという。
県内の発掘成果を紹介するため16日まで開催中の速報展「大和を掘る39」の目玉。埴輪は長さが28センチ。直径17・5センチの太鼓面が両面にあり、革を留めるびょうや、革の端を表現した線もあった。