埼玉新聞

 

100万株のサクラソウ原種、さいたまの自生地で見頃 風に揺れる薄紫色の花、来訪者ら楽しませる

  • 見頃を迎えた自生地のサクラソウ=12日、さいたま市桜区

 国の特別天然記念物に指定されている、さいたま市桜区の「田島ケ原サクラソウ自生地」のサクラソウが見頃を迎えている。薄紫色の花びらは春風に揺られ、来訪者を楽しませている。

 毎年、この時期に見頃を迎えるサクラソウ。荒川の河川敷に広がる約4万平方メートルの自生地には、約100万株のサクラソウが点在している。

 サクラソウは花や株によって大きさや色に違いが出るため、江戸時代からたくさんの園芸品種が作られた。自生地のサクラソウは原種といわれるものだという。

 地元の市民団体「田島ケ原サクラソウを守る会」の古橋光弘会長(78)は「今年は花が大きく咲かずに寂しい。冬場の乾燥が生育を邪魔しているのではないか。花の色は例年と変わらず美しい」と話す。

 見頃と聞いて大宮区から訪れた60代の女性は「花びらがとてもきれい。色付きも良く、眺めていても飽きない。春を感じますね」と熱心に写真に収めていた。

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