埼玉新聞

 

日本四大産地に認定 皮革産業盛んな埼玉・草加市 長年にわたる実績や商品の品質の良さなどが評価 全国へアピール

  • 草加の皮革をPRする伊藤達雄会長(左)と山川百合子市長

    草加の皮革をPRする伊藤達雄会長(左)と山川百合子市長

  • 草加の皮革をPRする伊藤達雄会長(左)と山川百合子市長

 皮革産業が盛んな草加市は、日本タンナーズ協会が定める「日本の四大皮革産地」に草加市が認定されたと発表した。市と市内で皮革に関わる職人が組織する「そうか革職人会」は「草加の皮革を全国に知ってもらう好機」とアピールに力を入れている。
 草加の皮革は昭和10年代、都内から移転した皮革工場や職人が根付き広がった。現在職人会には29社が所属。素材の調達から鞣(なめ)し、染色、加工まで、すべての工程を完結できる。他の産地と異なり、多様な素材を扱い、草加1カ所で仕上げることができる点が特色だ。

 これまで三大産地は「姫路・たつの地区(兵庫県)」、「東京墨田区」、「和歌山(和歌山市)」とされた。今回、長年にわたる実績や商品の品質の良さなどが評価され認定にこぎつけた。

 草加が四大産地に加わったことで、今後全国の百貨店で開かれる催事やイベントで草加コーナーを設けるなど、認知度を上げることができるという。同職人会伊藤達雄会長は認定に向け活動を続けてきた経緯に触れ「草加の歴史、価値をアピールしてきた成果」と話す。

 草加市はせんべい、染め物、皮革を市の伝統産業と位置づける。市産業振興課は「草加レザー」、「レザータウン草加」を押し出すとして、「ブランド価値を高め、若手職人の育成など、多方面で支援したい」と強調。山川百合子市長も草加産の愛用バッグと携帯カバーを披露した。

 職人会は11月3日、まつばら綾瀬川公園(同市松江1丁目)で開かれる「草加商工会議所まつり」で「ダイレクトセール」を開催する。伊藤会長は「職人は誇りを持って仕事をしている。日本の四大皮革産地に認められたことで、革のまち草加を全国にアピールしていきたい」と力を込めた。

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