高齢女性にうその電話をかけて現金をだまし取ったとして、県警捜査2課と大宮東署は30日までに、詐欺の疑いで、東京都豊島区西巣鴨2丁目、無職の33歳の男、東京都練馬区高野台2丁目、無職の34歳の男の男2人を逮捕した。男らは特殊詐欺の電話をかける「かけ子」で、高級外車を拠点に関東近県を移動しながら活動していたとみられており、県警は全容解明を進める。

　逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀の上、9月28～29日、東京都杉並区の無職女性（77）方に義弟などを名乗って、「投資の関係で満期になる」「追徴金1300万円を払わないといけない」などと電話をかけ、女性から現金550万円をだまし取った疑い。県警は認否を明らかにしていない。

　同課によると、33歳の男らは高級外車BMWを利用し、大型ショッピングモールやホームセンターの駐車場を転々としながら、長時間滞在して詐欺の電話をかけていたとみられている。女性は弁護士事務所職員を装う女に現金を手渡していた。

　今年3月、大宮東署が認知した特殊詐欺事件の捜査をきっかけに、33歳の男らの犯行が浮上。9月29日、富士見市内のショッピングモールに駐車していた車を県警の捜査員が発見し、男らを逮捕した。

　県警は車や関係箇所を家宅捜索。BMW1台と以前犯行に使っていたとみられるベンツ1台のほか、スマートフォンやタブレット端末を押収した。証拠品の捜査などから、女性への犯行を特定した。

　県警は余罪もあるとみて調べる。