政府がアジア開発銀行(ADB)の次期総裁候補として、内閣官房参与の神田真人前財務省財務官(59)を擁立する方向で調整に入ったことが9日分かった。ADBは同日、浅川雅嗣総裁が2025年2月23日付で辞任すると発表。1966年のADB発足以来、総裁ポストは日本人が担い続けており、政府は総裁の座を維持したい考えだ。
浅川氏の後任の総裁は加盟国による選挙で選ばれる。アジアでの影響力拡大を狙う中国など、他の加盟国が総裁候補を立てるかどうかが焦点だ。
鈴木俊一財務相は9日、浅川氏の辞任表明に伴い「最適任の人物を、日本から速やかに推薦したい」との声明を出した。