闇サイト「ダークウェブ」で薬物購入、暗号資産で…消防士を逮捕 ネット接続元を匿名化しても暴かれた理由
2021/10/05/00:00
営利目的で覚醒剤を輸入したとして、県警薬物銃器対策課と春日部署、東京税関の合同捜査班は4日、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、杉戸町高野台東2丁目、春日部消防署東分署の消防士の男(21)=麻薬取締法違反(営利目的輸入)罪で起訴=を再逮捕した。
同課によると、男は接続元を匿名化する「Tor(トア)」ブラウザを利用し、闇サイト「ダークウェブ」上でコカインや覚醒剤を購入。レターパックの中に隠してオランダから輸入した。「借金があったので売るつもりだった」と容疑を認めているという。
再逮捕容疑は氏名不詳者と共謀の上、営利目的で4月上旬、オランダから覚醒剤約25・96グラム(末端価格150万円相当)を隠した通常郵便1通を自宅宛てに発送し、同月13日に輸入した疑い。
5月17日、東京税関から県警に、「杉戸町宛ての郵便の中からコカインと覚醒剤を発見した」と通報があり、捜査を開始。県警は9月7日、コカイン約10・16グラム(末端価格20万円相当)を輸入したとして、麻薬取締法違反容疑で男を逮捕し、余罪を調べていた。
男は4月上旬、別々の郵便で立て続けにコカインと覚醒剤を輸入。暗号資産で購入していた。県警は自宅を家宅捜索し、押収したパソコンの解析などから薬物の購入を裏付けた。
春日部市消防本部は、「職員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、深く信頼を損ねたことにおわびします。事実を確認して厳正に対処します」とコメントした。