埼玉新聞

 

「動と静」の異色コラボ 大宮盆栽村100周年をPR 栃木・茂木のサーキット場に盆栽 「ギャップがあって風情ある」 レーシングカーにロゴマークも

  • サーキット場のピット内に展示された盆栽「黒松」と(左から)盆栽師の広田敢太さん、ドライバーの遠藤光博さん=7日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎ

    サーキット場のピット内に展示された盆栽「黒松」と(左から)盆栽師の広田敢太さん、ドライバーの遠藤光博さん=7日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎ

  • 大宮盆栽村100周年のロゴマークを付けたレーシングカー

    大宮盆栽村100周年のロゴマークを付けたレーシングカー

  • サーキット場のピット内に展示された盆栽「黒松」と(左から)盆栽師の広田敢太さん、ドライバーの遠藤光博さん=7日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎ
  • 大宮盆栽村100周年のロゴマークを付けたレーシングカー

 2025年に開村100周年を迎える「大宮盆栽村」(さいたま市北区盆栽町)とスーパー耐久シリーズに参戦しているレーシングカーのコラボレーションが実現した。栃木県茂木町のサーキット場で7日、ピット内に大宮盆栽が展示され、大宮盆栽村100周年のロゴマークを付けたレーシングカー2台がコースを疾走した。

 レースの運営などを実施する「M&Kマネージメント」は盆栽町に所在。同社や自動車販売会社を経営し、レースのドライバーとしても活躍する遠藤光博さん(47)が協力して、100周年のロゴをレーシングカーとチームのユニホームにデザインした。自身も真柏や五葉松などの盆栽を所有している遠藤さんは「大宮盆栽村が100周年ということで、発信が行われている。地元なので少しでも貢献できればと思った」と語る。

 7日は5時間耐久レースの開始前にピット内で、樹高約60センチの「黒松」2点と100周年のポスターやのぼりを展示。大宮盆栽村の盆栽師ら5人が100周年のステッカーなどを配布してPRした。レースの観戦に訪れた東京都港区の会社経営女性(49)は盆栽を鑑賞し、「圧巻。サーキットに展示されているのはギャップがあって風情がある。かっこいい」と話した。

 動きのあるサーキット場に、静かながらも生きている盆栽との異色のコラボ。「藤樹園」(盆栽町)の盆栽師広田敢太さん(26)は、遠藤さんの協力に感謝を示した上で、「静と動。想像以上のエネルギッシュな場所に展示できた。盆栽をあまり見たことがない人たちに届いたと思うので、やったかいがあった」。

 大宮盆栽村は1923年9月の関東大震災で被災した盆栽業者が、盆栽の育成に適した土地を求めて東京から大宮に移り住み、25年に誕生した。広田さんは今回の展示により活動の幅が広がったとして、「来年の100周年に向けて、さらに盛り上げていきたい」と話していた。

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