志木市の荒川河川敷で9月、男性が銃で撃たれて重傷を負った事件で、県警捜査4課と朝霞署は7日、負傷した東京都練馬区豊玉南2丁目、無職の男（56）を銃刀法違反（所持）と火薬類取締法違反（所持）の疑いで逮捕した。県警は当初、殺人未遂事件とみて捜査していたが、男は「自殺するために拳銃を持っていた。自殺を考えていた」と容疑を認めているという。

　逮捕容疑は9月19日午前2時半ごろ、志木市宗岡、秋ケ瀬橋南側の荒川右岸で、拳銃1丁と複数の実包を所持した疑い。

　同課によると、男は同日午前6時ごろ、河川敷で倒れているのを通行人の男性に発見され、左胸に銃で撃たれた傷があった。当初、駆け付けた救急隊員に「知り合いに撃たれた」と説明したため、県警は殺人未遂事件を視野に捜査。しかし、男が見つかった場所から数十メートル上流の川底から拳銃と実包が発見され、現場の状況や供述などから第三者が介在した可能性は低く、虚偽の説明をした疑いが強まった。現場近くには男の車があったという。

　県警は男が拳銃自殺を図って自身を撃った可能性もあるとみて詳しく事情を聴くほか、動機や拳銃の入手ルートを調べる。