埼玉新聞

 

【東京ウオッチ】かわいらしくオリエンタルに、30年の軌跡を未来へ―原宿でデザイナー丸山敬太さん展覧会 いまのTokyoをつかむイベント情報(14日~22日)

  •  丸山敬太さんの2024年秋冬作品(提供写真)

     丸山敬太さんの2024年秋冬作品(提供写真)

  •  デビュー30周年を迎えたファッションデザイナーの丸山敬太さん(提供写真)

     デビュー30周年を迎えたファッションデザイナーの丸山敬太さん(提供写真)

  •  パルコ出版設立50周年を記念した期間限定の「One Page BOOKSTORE―1ページの本屋―」=東京・渋谷パルコ(提供写真)

     パルコ出版設立50周年を記念した期間限定の「One Page BOOKSTORE―1ページの本屋―」=東京・渋谷パルコ(提供写真)

  •  黄土水「甘露水」(国立台湾美術館所蔵)(提供写真)

     黄土水「甘露水」(国立台湾美術館所蔵)(提供写真)

  •  いちびこの「いちごとマロンクリームのタルト」(提供写真)

     いちびこの「いちごとマロンクリームのタルト」(提供写真)

  •  丸山敬太さんの2024年秋冬作品(提供写真)
  •  デビュー30周年を迎えたファッションデザイナーの丸山敬太さん(提供写真)
  •  パルコ出版設立50周年を記念した期間限定の「One Page BOOKSTORE―1ページの本屋―」=東京・渋谷パルコ(提供写真)
  •  黄土水「甘露水」(国立台湾美術館所蔵)(提供写真)
  •  いちびこの「いちごとマロンクリームのタルト」(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【14日(土)】

 ▽「丸山百景『ケイタマルヤマ遊覧会』」(~10月6日、渋谷区)

 日本を代表するファッションブランドの一つ「KEITAMARUYAMA」のデザイナー、丸山敬太さんのデビュー30周年を記念し、ブランドの歩みをたどる展覧会が、原宿の2会場で同時開催される。

 丸山さんは原宿生まれの原宿育ち。「今も昔も大人たちが意志を持つ子どもたちを優しく包み込む場所。この街で自分の集大成を紹介できてうれしい」。キュレーターに東京都現代美術館の藪前知子さんを迎えた。独特のかわいらしさとオリエンタルテイスト漂う作風を堪能できる展示空間だ。

 「ファッション」がテーマの表参道ヒルズの会場(~23日)では丸山さんのアトリエも再現。初公開となる千種類以上のテキスタイル原画や刺しゅう作品で、華やかな柄や装飾が特徴の手仕事を見せる。「デジタル世代の若者たちに、ものづくりの奥行きを感じてほしい」という。東京やパリでのデビューショーで披露した作品を含む衣服140点以上を展開し、丸山さんの服を着た人たちの写真やエピソードも紹介。「僕の服を大事にとっておき、次の世代に渡してくれる人もいる。個々人の物語がそこに生まれる」

 ラフォーレ原宿の会場(~10月6日)には、キャリアの出発点となった「コスチューム」を集めた。「DREAMS COME TRUE」のライブでの衣装をはじめ、俳優やダンサーが身に着けた舞台衣装の数々を間近で見られる。

 丸山さんは「同じ時代を歩む人たちと思いを共有する機会になる。30年は通過点。未来へつながる作品をこれからもつくっていきたい」と語った。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【14日(土)】

 ▽「One Page BOOKSTORE―1ページの本屋―」(~10月6日、渋谷パルコ)

 パルコ出版の設立50周年を記念した期間限定の“本屋”が、渋谷で開かれている。

 コンセプトは、カルチャー(culture)の語源でもあり、耕すという意味を持つカルティベイト(cultivate)。ディレクターの正木なおさんは「歴史の中で生み出された書籍を掘り起こし、新たな1ページを耕したいとの思いを込めた。書籍には過去と未来をつなげる役割があると思う」と言う。

 「過去」のセクションでは、パルコ出版が刊行してきた約1700冊の中から、アート本や写真集の古本を販売。イラストレーター山口はるみさんの作品集「Harumi Gals」、劇作家寺山修司が手がけた演劇のポスター作品集など名著が並ぶ。1970年代に創刊のパルコのマーケティング雑誌「月刊アクロス」バックナンバーも。アクロス編集室・編集委員の高野公美子さんは「街行く人のファッションの定点観測など、時代のドキュメンタリーを感じる」と語る。

 「未来」のセクションでは、アート、ライフスタイル、陶芸まで多種多様な50人の“1ページ”とそれぞれの作品を展示。ダンサーのアオイヤマダさんらが「未来につないでいきたいこと」を記したページを読むことができる。企画したパルコの重藤瑠衣さんは「本は情報や知識を得るだけのものではない。一冊との出合いから新たな世界が開けていくのを体感してほしい」と語った。

 ▽「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」(~10月20日、台東区・東京芸術大学大学美術館)

 台湾出身者で初めて東京美術学校(現東京芸術大)に留学し、台湾近代美術の先駆者となった彫刻家・黄土水の代表作「甘露水」が、国立台湾美術館から来日し、上野の母校の美術館をにぎわせている。

 黄土水は大正時代の1915~22年に在学。東京で30年、35歳の若さで早世した。“台湾のビーナス”とも呼ばれる大理石の彫像「甘露水」は、21年の帝展入選作。昨年、台湾で「国宝」に指定された。

 本展には、師・高村光雲の影響を受けた釈迦像や、故郷台湾の風土に根ざした動物彫刻の数々もお目見え。併せて東京芸大が所蔵する大正から昭和初期の著名作家らの絵画・彫刻作品を並べ、近代美術の激動期を一望する。

 ▽「いちびこ 秋限定スイーツ&ドリンク」(~11月16日、世田谷区・いちびこ太子堂ほか)

 いちごのスイーツ専門店が、秋限定スイーツや飲み物を世田谷をはじめとする各店舗で提供している。

 アーモンドの風味豊かなタルト生地に、花びらに見立てたマロンクリームをのせ、ラムレーズンといちごをトッピングした「いちごとマロンクリームのタルト」は注目だ。紅茶ベースの「いちごミルクジェラートとアプリコットピーチ」などのフロートドリンクも提供。

 ▽「郷土の森 曼珠沙華まつり」(~10月6日、府中市)

 ヒガンバナの見ごろに合わせたおまつりが、府中市郷土の森博物館の園内で開かれる。

 サンスクリット語で曼珠沙華とも呼ばれ、「天上に咲く赤い花」という意味を持つ。平右衛門広場などに植えられた約40万株の花が深紅に染まる光景は圧巻だ。秋の風景を家族で楽しみたい。

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